2019年05月29日 [お客様の声]
便利屋は本当に便利だった

実家にあるものすごい量の不用品。その処分に困ってはじめて便利屋を利用してみてわかったことと感じたこと
母が亡くなったあと、一人暮らしをしている父。
亡くなった母は何でも捨てずに取っておく人だった。
誰かの結婚式の引き出物でもらった、箱に入ったままの食器やタオルケットはもちろん
いつ誰が食べたのかわからないが大量のカップラーメンの容器や、
お肉やお総菜が入っていたプラスチック容器まで
何かに使うつもりだったのか、容器はすべてきれいに洗って乾いた状態ではあるものの
誰も使うことのない6畳の部屋に紙袋に入れて山のように積んであった。
帰省してその部屋を目にしては「いつか片付けなくては」と思っていた。
でもその「いつか」はなかなか来ず、やっと今年のお正月休みに手を付け始めた。
なぜ今年のお正月休みだったか、というと昨年夏に父がアルツハイマー認知症と診断された。
まだなんとか一人暮らしはできるものの、お金や通帳、印鑑や保険証などの大事なものを
どこかに隠すようになり、隠しては「財布がない」「盗られた」と始まる。
そして弟を交えて大捜索をするのだが、どの部屋もモノが多すぎてなかなか見つからない。
まだ見つからないモノはたくさんあり、絶対どこかにあるのだとは思うが捜しきれずにいる。
これからも隠す行為は続くとみて、なるべく捜索しやすい環境にしようと重い腰をあげた。
父は自分で片付けはおろか食事の支度もできない。
日頃はヘルパーさんに来てもらっているが、掃除してもらうのは父が使っている身の周りくらいまで。
普段使わない部屋は全て物置と化してるのでそんなところの片付けまでお願いは出来ない。
お正月に弟に「片づけしよう」と提案した。
捜索の大変さをわかっているので「やろう」と意見が一致した。
認知症になったせいなのか、父は環境が変わることをひどく嫌うようになったので
父が寝室に入ったのを見計らって、姉弟でゴミ袋を手に取る。
父が貴重品を隠しているおそれがあるので中味を確認しながら
燃える、燃えない、資源などに分けるため予想以上に時間がかかった。
ひと息入れた時にゴミ袋の山を眺めた弟が
「これ、どうやって捨てる?」と言った。
ゴミの収集も正月休み、丁寧に分別したものの
姉弟2人ともお正月の休み明けの各収集日まではいられない。
そこで便利屋さんに処分をしてもらおうという話になった。
元日の夜中、スマホで「便利屋」「不用品回収」で検索をした。
今まで便利屋というものを利用したことがなかったので
料金も検討がつかないし、正月料金もかかるかもしれない。
便利屋さんのサイトに「24時間お電話下さい」とあったので失礼を承知で電話してみた。
ありがたいことに元日の夜中も電話に出てくれ、翌日2日に引き取りに来てくれるという。
さらに失礼を承知で、父が寝た21時過ぎに来てもらえないかと聞いてみた。
事情を察してか「余裕を持って2日の22時頃に伺います」とまで言ってくれた。
なんとありがたいことだろう。
費用はゴミ袋1つにつき800円+消費税。
積み込む車のサイズがあるから、目安の袋数を聞かれた。
その時点でざっと数え、増えることも予想し30袋くらいになることを伝えて電話を切った。
お正月の2日、しかも深夜といってもいい時間帯に来てくれるなんて便利以外の何ものでもない。
ゴミ処分の方針が決まったので、明け方までゴミ袋にどんどん詰めていった。
父が開けることのない部屋にゴミ袋をまとめておいたのだが
翌朝ゴミ袋の数を数えたら30個どころか60個はある。
当初の予算の倍だ。
かといって今さらゴミ袋の数を減らすために袋を開いて詰め直すなどしたくなかった。
疲れ果てていたこともあり、姉弟で「まあいいか」と結論を出した。
ゴミを積み込む車のサイズが心配ではあったが
柔軟性のあるゴミだったので何とかなるだろうと再度電話もしなかった。
そしてその日の夜、父が居間でいつもより長くテレビを観ていたので焦りが出たが
21時半くらいには寝室へ引き上げてくれた。
さすが経験豊富な便利屋さん、それを見越しての22時の提案をしてくれて助かった。
父が寝静まった気配を確認して玄関先にせっせとゴミ袋を運んだ。
ゴミ袋というのは結構カサカサと音を立てるのでヒヤヒヤした。
便利屋さんは到着前に私のスマホに電話をくれた。
呼び鈴を鳴らすと父が起きてしまうかもしれない、という心遣いだった。
車も家の玄関から少し離れた位置に停めてくれていた。
申告した倍の量になってしまったことを詫びたが
「このくらいは大丈夫ですよ」と快く、そして手際よく積み込んでくれた。
積み込み時のゴミ袋のカサカサ音など居間にいても聞こえないほどだった。
依頼当初の倍の料金を支払うこととなったが、それ以上は一切かからなかった。
領収証を確認しても正月料金も深夜料金も追加されていなかった。
その家庭の事情をくみ取った細やかな気遣いをしてもらい
お正月も深夜も関係なしで引き受けてくれて本当にありがたかった。
実家にはお正月だけでは片付けきれていない不用品がまだまだたくさんあるので
継ぎも絶対にまた同じ便利屋さんにお願いしようね、と弟と決めた。
そしてゴミ袋に詰める時はなるべくまとめ、袋数を減らすことも学習した。

